新しいものを発見して、それを誰かと一緒に研究する楽しさ

—まずは、アイメックRDに入社する前のお話をさせてください。大学院卒業後はどんなお仕事をされていましたか。
A.M:学位を取得後、博士研究員として3年間仕事をしていました。もともとは大学の先生を目指していたので、人に何かを教える、という目的を達成するためのツールの一つが研究だった感じです。研究領域が多岐にわたっている「何でも屋さん」で、正直、特化した専門と呼べるものはありませんが、学位を取得した際は、身体の中で肝臓が再生する時にどういう仕組みが働いているのかというテーマの基礎研究を行っていました。そこから、バックグラウンドとなる栄養学や生理学だけでなく、情報学など多くの分野に興味を持ち、幅広くなるよう心がけて研究を行っていました。

—A.Mさんにとって、研究という仕事に対してどんなところに興味があったのですか。
A.M:何か新しい現象を発見して、世界に発信することが研究を続けるモチベーションの1つではありました。ただ、ほとんどの場合、良い結果なんて出ないので、苦労することも多いです。そんな中でも、新しいものを発見するために周りの人と一緒に取り組み、それを誰かに伝え、共有し、さらに輪を広げてみんなで取り組む、というプロセスに楽しさを見いだせたからこそ、研究という仕事を続けられたのだと思います。

—大学の研究員から一般企業へ転職されたきっかけを教えて下さい。
A.M:単純に任期が3年で切れたということがきっかけではありましたが、当時、自分は社会に対して何ができるのか?と考えた結果、研究の世界だけではなく、違う世界も見ないと判断できないという結論に至り、産業側の道を選択しました。

—アイメックRDに転職しようと思った決め手は何ですか。
A.M:仕事内容に制限を感じなかったからですかね。ある程度決まった作業をするのではなく、自分で考えて行動できる環境を求めていました。働き方もそうですよね。アイメックRDの最初の面談はハイブリッド形式でした。面接官が会社と自宅からそれぞれ参加されていて、働く場所も様々でいいんだなとその時感じました。そういった働きやすい環境や裁量のある業務内容に惹かれたことが決め手ですかね。

—ありがとうございます。ではアイメックRDに入社してからの話を聞かせてください。学術として入社され、どんなお仕事をされていたのですか。
A.M:はじめは、すでに動いている案件のデータの整理や解析、報告書の作成から始めました。ただ、具体的にこれ!という決まった仕事はなく、自分で要不要を取捨選択し、業務を創り出していきました。具体的には、営業チームからの相談など様々な課題に対して自分なら何ができるのか、学術として何を提供できるのかを考え、一からモノを作り上げる感じです。例えば、アイメックRDは、新規性や難易度が高い試験計画等のサポートも行っています。その際、自分が持つ知識だけでは対応できない場合には、ターゲットドメインの調査を即座に実行し、さらに、目的達成に最も合理的なプロセスをゼロから設計することもあります。こういった行動は、実は入社当時では想定していなかったことです。あまり業務内容がキッチリ決まっていなかったからこそ、有機的な仕事をすることができましたし、それが、自分には適した環境でした。

あとは、入社当初から、顧客との商談にも参加していました。参加を強制されたわけではありませんが、試験計画を組む上では、「何を達成したいのか?」を知ることが最も重要と考えており、一次情報を取りに行くためになるべく同席機会を多くして貰いました。今でも、流れるような営業トークは得意としていませんが、営業と一緒に商談へ出席したり、訪問する機会を引き続き増やしています。

私としては、色んなことができる環境であれば、やった方がよいという考えです。もちろん、人によって仕事に対する捉え方が違うため、その立場で追い求めるものとして正しいのか?という判断は難しい部分ではありますが。私の場合、ただ単に試験結果のデータを弄る人というだけでなく、時には臨床支援部(CRC・コーディネーターの部署)のサポートを行ったり、専門的立場から営業メンバーのバックアップを行ったり、何もないところから、この2年間で自分達が「アイメックRDの学術担当」としての仕事を創ってきたと思っています。

仕事に対する考え方の軸は「人を助け、人の役に立つこと」

—ご自身がやりたい仕事をすると同時に、誰かを助けたいという気持ちも強いのでしょうか。
A.M:他の人がうまく前に進めていない状況を、自分が何もせずに見ているのは、すごくストレスを感じます。研究活動においても、大事なのは「人のために仕事をする」ことだと思っています。研究は、社会や人類のためにあるわけで、自分だけのためには行いませんよね。だからこそ自分の仕事をするスタンスとしても「人を助け、人の役に立つこと」というのが軸となっています。

研究者としてのトレーニングを受け始めた頃、とある人から「自分が他者にどう思われているのか考えることは、物事を進める上で大事なことだ」という話を聞いた時、自分はどうだろう?と振り返ったことがあります。昔から「人のために」という軸はあったものの、「現状を何とかしたい」という気持ちが強すぎて、他者を無理に動かそうとしてしまうことがあるなと気づきました。そこから、他者の理解を得て、人に自ら動いてもらうにはどうしたらいいのか?と考えるようになり、その延長線上で、人のために創意工夫をすることはこんなにも楽しいのかと感じるようになりました。

—営業部の雰囲気はいかがですか。
A.M:風通しがいい部署ですね。たとえば、私は改善のための問題提起や課題探索を沢山行いますが、メンバーは常に受け止めてくれます。また、問題提起に対しては、否定的な意見はなく、問題が見えたなら、どうしてそうなったのか原因を探すなど全員で解決策を考えてくれるようなメンバーが集まっています。

—テレワークやフレックス制度についてどうでしょうか。
A.M:テレワークは週1または2回ほど利用しています。データ分析を行う上では、数字を1つも間違ってはいけないので、集中したいときはテレワークを、商談が入っていたり、営業メンバーと対面で議論したいというときは出社と、その日の仕事内容で、働く場所を選択しています。あとは、満員電車が苦手なため、出勤時間を少し遅めにしています。フレックス制度も有難いですね。

—A.Mさんにとって、アイメックRDはどんな場所ですか。
A.M:アイメックRDは「自由」という言葉は適切ではないかもしれませんが、自由な場所。自ら考え、提案し、実行できる環境を提供してくれる場所です。自分の裁量次第で、取り組めることを増やしていくことができる会社です。