仕事を変えることで、自分の世界が広がった

—アイメックRDへ入社される前は、どんなお仕事していましたか。
M.Y:新卒では保育園の管理栄養士として働いていました。子供のころから食に興味を持っていたので、食事を楽しみながらバランスよく食べ、将来の健康的な体づくりをしていくことに対し食育を通して、子供たちに伝えていくことで社会に貢献できるのではないかと思ったことがきっかけです。そのあとは、一般企業へ転職し、そこで治験というものを知り、SMOで治験コーディネーターとして6年ほど働きました。

—治験コーディネーターの仕事は、どんなところに興味を持たれたのですか?
M.Y:家族の病気がきっかけです。治療法の選択肢の1つに、新薬の治験参加という治療の選択肢があり、こういう仕事に携わっている方がいることを知って、そこから興味を持ちましたね。

—治験コーディネーターとしてのお仕事をはじめていかがでしたか。
M.Y:おもしろかったです。大学で管理栄養士として解剖生理学なども勉強をしてきましたが、医療に関する知識が不足していると気づき、新しいことを吸収していくことがとても楽しかったです。私にとっては、刺激的なお仕事だなと感じましたね。被験者の方や医療機関の先生など多くの方とやり取りをする上で、世界も広がりましたしね。

「社員を導く人になってほしい。」この言葉でマネージャーという新しい道へ

—アイメックRDに転職するきっかけを教えてください。
M.Y:前々職まで、クリニック内で実施する治験のやり方しか知らずにいました。病院規模での治験の進め方やクリニックではできない領域の治験を行うことに興味があり、転職を決めました。その後、治験コーディネーターを続けるか悩んでいるときに、食品CROのアイメックRDと出会いました。

—アイメックRDに転職をする決め手は、何だったのでしょうか。
M.Y:決め手はやはり、食品のCROと医薬品のSMO両方を行っていたからですね。あまり両方を行うところはないと思います。面白そうだなと思って、アイメックRDへの転職を決めました。入社後は、はじめ医薬品と食品試験の両立ついても少し不安はありましたが、SMOの仕事量というのはある程度把握していたため、面接時に当時の試験がどれくらい並行しているのかなど確認して、大きなギャップはありませんでしたね。

—入社してから、どんな業務をおこなっていますか。
M.Y:入社当時は、治験コーディネーターの仕事をしていましたが、組織編制に伴い、2020年からは食品やヘルスケア商品の食品試験を行う臨床試験コーディネーターの仕事をしています。治験の仕事は被験者と1対1ですが、食品試験は1対複数の場で説明し、検査を実施します。食品試験は介入期間や来院回数が治験に比べ少ないため、初回来院時の同意説明などでいかに理解をしてもらい、試験の遵守事項を守った上で参加をしてもらうか、説明や運営の難しさを感じています。全体で試験毎に毎回工夫を話合いながら試験を構築しています。試験までの説明資料等の事前準備と現場でのシミュレーションが大事だと思っています。それは治験においても開始前の準備が大事なので、大きくは変わらないのですが。

—M.Yさんはコーディネーターとのお仕事以外にも、マネージャーとしてのお仕事もありますよね。
M.Y:そうですね、入社して9ヵ月頃のときに、マネージャーになりました。はじめは驚きでした。入社当時から、「ゆくゆくは後輩をみてほしい」という話はいただいていました。前職でも、チームを持っていたことはありましたので、リーダーとして後輩指導の経験はありましたが、そんなに早い話だと思っていませんでした。 当時は治験の仕事をメインにしつつ、食品試験の仕事も並行して対応していました。臨床試験は試験の経験も少なかったため、メンバーに指導できるほど、仕事全体をきちんと把握できているのだろうか?という不安はありましたが、上司からは、今後臨床試験の経験ある方や未経験の方を採用すること、そういった社員を導く人になってほしいという話がありました。その言葉を聞いて、「挑戦だな!」という気持ちに変わったんですよね。誰かがやらなければならない中で、私を指名してくださったからこそ、不安はあるものの、やってみようと思いました。

—現在ご自身が抱えている課題などありますか。
M.Y:試験が重なってくると、その時々のことに追われて視野が狭くなってしまい、全体が見えなくなりがちだなと思います。優先順位はありますが、自分の業務に加え、チームの全体を見るために課題が多いと思います。そんな中でも心がけていることは、一人で抱え込まずに上司にも相談して、意見をもらいます。また、メンバーが持っている試験の些細な報告や相談をしてもらい、問題を取りこぼさないよう意識していますが、そのために相談がしやすい空気感にも気を付けています。もちろん報告や相談を待つだけではなく、自ら声を掛けるようにも心掛けています。

—素敵ですね。そうなるためには、上下関係や経験の量とかは関係なく、質問や意見を出しやすい雰囲気ということでしょうか。
M.Y:そうですね、かしこまった雰囲気はなく、チーム全員がフラットな関係性だと思います。ミスができない業務が多いため、対応現場等での緊張感はありますが、そんな中でもなるべく声を掛け合うよう意識している方が多いと感じています。私が入社したときも、周りの人に気軽に質問ができる環境でした。私としては、人間関係にストレスを感じながら仕事をしてほしくないと思っています。試験に対して緊張感を持って臨まなければならない分、社内では良い人間関係を築いて円滑に仕事ができるようにと思っていますね。

—テレワークやフレックス制度は活用されていますか。
M.Y:午前中にテレワークをして午後からクリニックに行くことや、試験がお昼過ぎに終わるときは、午後からテレワークを行うなどは現場対応に応じて活用することがあります。また、少し余裕があるときは早めに帰宅したり、午前中に通院して から出社したりできるので、こういった制度はありがたいですね。

治験そして臨床試験コーディネーターの仕事をもっと知ってもらいたい

—M.Yさんの今後の目標をお聞かせください。
M.Y:マネージメント力をつけることですね。チームメンバーに業務を教えることはもちろんですが、この仕事を好きになってくれて、続けてくれるために、どんなことを発信していけばよいのか?と考えています。結局、私自身がこのコーディネーターの仕事が好きなんですよ。今この仕事が好き!という思いを受け継いでくれる人が育ってくれたらいいなと思います。私が今この会社でやるべきことは、マネージャーというポジションで、コーディネーターを1人でも多く育てることだと思っています。この仕事はまだまだ認知されていない職種だと思うので、こういったインタビューで少しでも、臨床試験コーディネータ―の仕事を知ってもらえたらうれしいです。