臨床試験(ヒト試験)についてのよくあるご質問はこちらをご覧下さい。
サービス内容について
臨床試験(ヒト試験)とは何ですか?
人を対象として、食品や化粧品、機器、健康法などの安全性や有効性(効果)を科学的に調べる試験のことです。弊社では、お客様が開発された製品の科学的根拠(エビデンス)を取得するため、質の高い臨床試験の計画から実施、報告までを一貫してサポートいたします。
CROとはどのようなサービスを提供する会社ですか?
CRO(Contract Research Organization)とは、製薬会社や食品メーカー、研究機関などが行う研究開発(特に臨床試験や治験)を、専門的な知識やノウハウに基づき受託・支援する企業のことです。弊社は特に食品・ヘルスケア分野(非公的保険領域)に強みを持つCROです。
どのような分野の臨床試験に対応していますか?
当社は以下のようなヘルスケア領域全般に対応しております。
- ・食品や飲料、サプリメント:機能性表示食品、特定保健用食品(トクホ)、一般食品など
- ・化粧品 :スキンケア、ヘアケア製品など
- ・健康機器 :健康サポート器具、美容機器など
- ・デジタルヘルスケアサービス:non-SaMDアプリ、行動変容サービスなど
これまでの実績は臨床試験(ヒト試験)実績ページ(https://imeqrd.co.jp/rinshoshiken/achievement/)からご確認いただけます。
健康な方を対象とした試験を中心に、幅広い研究参加者をターゲットにした研究をご支援可能です。また、探索的な試験から大規模検証試験まで、規模に応じた対応が可能です。
初めての臨床試験を検討していますが、何から始めればよいでしょうか?
ご安心ください。まずは当社の専門スタッフが、お客様の製品や研究の目的、解決したい課題などを丁寧にヒアリングさせていただきます。その内容を基に、試験計画のご提案から各種手続きのサポートまで、専属チームが全面的にバックアップいたします。
まずは以下の情報をお知らせください。
- ・試験の目的(社内データ取得、販売促進、機能性表示食品届出、特定保健用食品申請など)
- ・検証したい製品の情報(食品、飲料、サプリメント、化粧品、健康機器など)
- ・評価したい内容(血圧改善、美肌効果、疲労軽減など)
試験デザインやスケジュール、予算などが未定でも問題ございません。目的とご予算に合わせて最適なプランをご提案いたします。
アイメックRDで対応できる業務範囲はどこまでですか?
動物試験は実施していますか?
臨床研究のデザインから実施、結果報告までを基本のサービスとしております。
また、ヒト臨床試験に関わる、募集業務、検体採取業務、IRB事務局業務、データ分析業務などの部分受託も承っております。CROの領域としては、食品・ヘルスケア製品、サービスの開発支援が主業務であり、薬事承認を目的とした治験や医療機器開発のプロジェクトについては支援体制が整っておりません。
また、研究開発のプロセス上で必要となるin vivo, in vitroなどの非臨床試験、機器分析などの測定分析業務などについては、実験デザイン・機器分析に精通した担当者を通じて当社パートナーと連携しております。
他のCROとの違いや強みは何ですか?
当社の最大の強みは、お客様ごとに編成される「専属チームによる一貫したサポート体制」です。計画立案から報告書の作成まで、同じチームが一貫して担当することで、お客様の細かなニーズにも迅速かつ的確にお応えします。また、豊富な研究ネットワークと治験で培った高い品質管理能力も強みです。
機能性表示食品の届出サポートはできますか?
当社パートナーとの連携などを通じて、機能性表示食品制度に必要な以下のサービスを提供しています。
- ・臨床試験の実施(ヒト試験による機能性の検証)
- ・届出書類作成支援
- ・システマティックレビュー(既存論文の評価による機能性の検証)
機能性表示食品制度の要件を満たす試験デザインの設計から、消費者庁への届出までトータルでサポートいたします。
特定保健用食品(トクホ)・特定用途食品の申請サポートはできますか?
対応可能です。
トクホ申請に必要な以下のサービスを提供しております。
- トクホ申請サポート内容:
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- ・有効性試験(ヒト臨床試験の実施)
- ・安全性試験(過剰摂取試験、長期摂取試験など)
- ・申請書類作成支援
- ・申請に関わる対応サポート
トクホは機能性表示食品よりも厳格な審査が求められますが、当社の豊富な経験とノウハウで申請取得までサポートいたします。
海外での臨床試験実施は可能ですか?
申し訳ございませんが、現在は国内(日本)での臨床試験のみ対応しております。
- 〇国内試験のメリット
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- ・日本人を対象としたデータ取得
- ・機能性表示食品の届出やトクホの申請に直接利用可能
- ・コミュニケーションがスムーズ
- ・日本の規制に完全準拠
既に他社で実施した試験データの統計解析だけを依頼できますか?
部分的に対応可能です。
探索的データ分析を通じた新しい仮説の探索など、次の試験に繋げるためのデータ分析支援サービスを提供しております。
なお、統計的有意差の探索を目的としたような再解析については、申し訳ございませんが対応いたしかねます。
試験実施施設や検査機器のレンタルはできますか?
申し訳ございませんが、検査機器の貸し出しや施設のレンタルは行っておりません。
当社は臨床試験のトータルサポートを専門としており、以下のサービスを一貫して提供しております。
- ・試験デザイン設計
- ・研究参加者募集
- ・試験実施(自社施設または提携医療機関にて)
- ・データ管理/統計解析
- ・報告書作成
試験に必要な施設・機器・スタッフはすべて当社で準備いたしますので、安心してお任せください。
臨床試験の立ち上げから報告までどのくらいの期間がかかりますか?
設計から評価までご依頼いただく場合、通常の所要期間の目安は4.5~7.5か月程度です。
予備調査や論文作成などを含む場合、さらに期間が長くなります。詳細はお問い合わせください。
相談の進め方について
どのような試験デザインにすればよいか分かりません。
ご安心ください。試験の目的、製品特性、ご予算に応じて最適な試験デザインをご提案いたします。
- 〇主な試験デザイン例
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- ・ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験:最も信頼性の高い標準的な方法
- ・オープンラベル単群試験:単一のグループで前後の比較行う。予備検討に適する方法
- ・クロスオーバー試験:同じグループに繰り返し介入を行う方法。
過去の臨床試験事例もご参考いただけますので、まずはお気軽にご相談ください。
倫理審査は必要ですか?
人を対象とした研究の場合、必ず倫理審査は必要となります。
IRB(Institutional Review Board, 倫理審査委員会)は、研究において以下の役割を担います。
- 〇IRBの役割
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- ・科学的妥当性と倫理性を評価
- ・研究参加者の安全と人権を守るために設置
臨床試験はIRBの承認を得た後に実施されます。また、試験中の安全性情報の確認、継続可否の判断、試験終了時にもIRBへの報告が必要となります。当社では経験豊富なスタッフがIRB対応を全面的にサポートいたします。
試験期間はどのくらいかかりますか?
試験内容により異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
試験準備期間 [2〜4ヶ月] :プロトコル作成、IRB審査、研究参加者募集準備
試験実施期間 [2〜6ヶ月]:摂取期間:4週間〜12週間、データ管理
統計解析・報告書作成 [1〜2ヶ月]
合計: 約6〜12ヶ月
機能性表示食品の届出スケジュールなど、ご希望の納期がある場合はご相談ください。可能な限り対応いたします。
どのような評価項目(検査項目)を設定できますか?
貴社の製品・素材やサービスの特性に応じて、多様な評価項目を設定できます。
- 〇主な評価項目例
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- ・血液検査:血圧、血糖値、中性脂肪、コレステロール、肝機能など
- ・身体測定:体重、体脂肪率(DXA, Inbody, CT)、BMI、腹囲など
- ・生理学検査:脳波、呼吸機能、視力、眼圧、聴力など
- ・免疫機能:フローサイトメトリー、マスサイトメトリー、プロテオミクスなど
- ・アンケート評価:体調変化(QOL評価)、疲労感、睡眠の質など
- ・皮膚測定:TEWL(水分量)、弾力性、色素沈着/シワ(イメージング)など
- ・その他専門測定:血流、骨密度、認知機能、メタボローム解析、腸内細菌叢解析など
評価したい効果に最適な項目をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
試験参加者はどのように募集するのですか?
当社が責任を持って試験参加者募集を行います。
必要な試験参加者数を充足できるよう、複数の募集チャネルを活用し、条件に適した試験参加者をリクルートいたします。
試験参加者の選定基準はどのように決めるのですか?
試験の目的と製品特性に応じて、適切な選定基準を設定します。
- 選定基準(組み入れ基準)の例:
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- ・年齢:20〜64歳の成人男女
- ・血圧が正常高値血圧、またはI度高血圧
- ・同意取得:文書による同意が得られた方
- 除外基準の例:
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- ・重篤な疾患を有する方
- ・医薬品を常用している方
- ・妊娠中/授乳中の方
- ・アレルギーを有する方
適切な基準設定により、試験の科学的妥当性と安全性を確保します。なお、テーマごとに基準は大きく異なりますので、まずはご相談ください。
研究食品やプラセボはどのように準備するのですか?
カプセル化などが必要な場合、当社では作成を承ることはできません。パートナー企業をご紹介いたします。
料金について
試験全体の費用はどのくらいかかりますか?
費用は検査内容、研究参加者数、試験期間により大きく変動いたします。
- 費用に影響する主な要素:
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- ・研究参加者数(30名〜100名以上)
- ・試験デザインの複雑さ(来院タイミングの設定など)
- ・検査項目の種類と数
詳細なお見積りは、試験の目的や内容をお伺いした上で作成いたします。まずはご相談を承りますので、お気軽にお問い合わせください。
見積りは無料ですか?
はい、基本的なお見積りは無料です。
試験の目的、製品情報、評価したい内容をお知らせいただければ、最適な試験デザインとお見積りをご提案いたします。複数のプランをご提示することも可能ですので、ご予算に応じてお選びいただけます。
秘密保持契約(NDA)を締結した上でのご相談も承りますので、安心してお問い合わせください。
また、学術調査を合わせた有償のお見積も承っております。広範な学術調査結果を踏まえた、精緻な試験デザインや研究開発戦略をご提案可能ですので、お気軽にご相談下さい。
予算が限られているのですが、対応可能ですか?
はい、ご予算に応じたプランをご提案いたします。
限られたご予算でも最大限の成果が得られるよう、経験豊富なスタッフが最適なプランをご提案いたします。
ただし、ご想定の予算感では臨床試験の実施が困難な場合もございます。代替案のご用意もございますので、まずはご予算とご希望をお聞かせください。
支払い方法や支払い時期はどうなりますか?
お支払い方法は柔軟に対応いたします。
- ※お支払いスケジュール例:
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- ・契約時:着手金(総額の約50%)
- ・データ納品時:半金(総額の約50%)
- ・報告書納品時:残金(統計解析・報告費用)
企業様のご事情に応じて対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
追加費用が発生することはありますか?
基本的に、お見積り時にご提示した金額以外の追加費用は発生いたしません。
ただし、以下の場合は追加費用が発生する可能性があります:
- ・研究参加者数の追加、評価項目の追加など、計画全体の変更を伴うもの
- ・測定機器/試薬類の著しい価格上昇など、市場価格変動の影響が著しい場合
- ・統計解析計画のボリューム増や追加解析の工数増加など
費用追加が必要になった場合は、事前にご相談の上、追加費用をご提示し、ご承認いただいてから実施いたします。透明性のある料金体系を心がけておりますので、ご安心ください。
その他
試験依頼から試験開始、納品までの流れを教えてください。
以下のステップで進めてまいります。
詳しくはこちらのページをご参照ください。(https://imeqrd.co.jp/rinshoshiken/flow/)
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お問い合わせ・初回相談(基本無料)
試験の目的、製品情報、ご予算などをヒアリング
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ご提案・お見積り(2週間〜) ※内容によっては調査等の期間を頂きます。
試験デザイン案と詳細見積りをご提示
必要に応じてNDA締結 -
ご契約
契約書締結
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試験準備(2〜4ヶ月)
プロトコル作成、IRB審査、研究参加者募集
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試験実施・データ収集(2〜6ヶ月)
臨床試験の実施、データ管理、データQC
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統計解析・報告(2〜3ヶ月)
データ分析、報告書作成・納品
臨床試験を検討していますが、何から相談すれば良いでしょうか。
ビジネス課題(社内用データ、販促用、機能性表示届出、トクホ申請など)、検証したいモノ・コトの情報(食品・サプリ、アプリ、機器など)、評価・測定したい内容をお知らせください。詳細が決まっていない場合でも、解決したい課題、やりたいこと、予算規模、スケジュールの希望などをすり合わせながら最適な研究デザインをご提案いたします。
相談前に秘密保持契約(NDA)は締結できますか?
はい、もちろん可能です。
初回相談の段階から、ご希望に応じて秘密保持契約(NDA)を締結いたします。製品情報や試験データは厳重に管理し、第三者に開示することは一切ございません。
安心してご相談いただけるよう、情報管理体制を整えておりますので、お気軽にお申し付けください。
小規模な試験や、相談段階でも対応してもらえますか?
はい、もちろんです。探索的な小規模試験から大規模な検証試験まで、お客様のフェーズに合わせて柔軟に対応いたします。「まずは話を聞いてみたい」「アイデア段階だが相談したい」といった場合でも歓迎しておりますので、お気軽にご連絡ください。
信頼性の高いデータを得るには、どのような試験が必要ですか?
科学的根拠の信頼性を最も高く示すことができるのは、「ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験」と呼ばれる方法です。
まず、有効成分を含まないプラセボ(対照食)を用意し、本物の試験食品と比較します。これにより、「思い込み」による効果(プラセボ効果)を排除します。
次に、参加される方をランダム化(無作為化)によって公平にグループ分けし、極端な偏りが出ないようにします。
さらに、参加者ご本人も、試験を実施するスタッフも、誰がどちらを摂取しているか分からない二重盲検法を用いることで、客観的で質の高いデータを取得します。
これらの手法を組み合わせた試験デザインが、機能性表示食品の届出などにおいても「ゴールドスタンダード(最高水準)」とされています。
なお、試験デザイン以外にも、試験実施の管理やデータの管理がエビデンスの質に影響します。当社では、試験実施の観点においても、試験全体の品質向上に努めております。
試験計画書(プロトコル)では、具体的にどのようなことを決めるのですか?
プロトコルは、試験全体の品質と方向性を決定する最も重要な「設計図」です。主に以下のような内容を詳細に規定します。
- ・評価項目
- 試験のゴールとして最も証明したい主要評価項目(例:体脂肪率の変化)と、それを補足する副次評価項目(例:腹囲、QOLアンケート)を明確に設定します。
- ・試験デザイン
- 2つのグループを同時に比較する並行群間比較試験にするのか、あるいは同じ人に期間を空けて両方を試してもらう「クロスオーバー試験」にするのかなどを決定します。後者の場合、前に摂取したものの影響をなくすためのウォッシュアウト期間(休止期間)も設定します。
- ・その他
- 参加者の選定基準、摂取方法や期間、安全性評価の方法、統計解析の手法まで、試験の全工程を厳密に定めます。
参加者の人権や安全性は、どのようにして守られるのですか?
参加者の人権と安全の確保は、何よりも最優先されるべき事項です。
当社では、医薬品の臨床試験で用いられる国際的な基準である「GCP」の精神に則り、倫理的かつ科学的に適正な試験を実施します。また、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に従って、安全の確保や情報管理などの手順を策定しています。
試験開始前には、目的やリスク、メリットなどを丁寧に説明し、参加者ご本人の自由な意思で同意をいただくインフォームドコンセント(IC)を徹底します。
試験期間中に体調の変化など好ましくない事象(有害事象)が起きた場合は、試験食品との因果関係の有無にかかわらず全て記録・報告します。その中で、因果関係が否定できないものを副作用として慎重に評価し、参加者の安全を第一に考えた対応を行います。
試験の途中で摂取をやめてしまった人のデータは、どう扱うのですか?
これは結果の信頼性に関わる重要なポイントです。
原則として、最初に割り付けられたグループのまま、途中で脱落した方やルール通りに摂取できなかった方を含めた「全ての参加者」を解析対象とするITT(Intention-to-treat)解析を主たる解析方法とします。これは、現実の状況に近い、より実社会に即した効果を評価できるためです。
一方で、計画書(プロトコル)通りに試験を完了できた方のみを対象とするPPS(Per-protocol set)解析を行い、素材・製品が持つ純粋な効果を評価することもあります。両方の結果を比較検討する計画を行うことで、より多角的に製品の価値を考察できます。